2007年11月8日

格安会席料理食事所紹介 — 京もみじ

叡山ケーブル八瀨駅のすぐ近くに、ある日本庭園風の食事所「京もみじ」が目に入った。

入り口の書道看板も特色があるし、この店の書道は、すべておかみさんが自分で書いたものだよ。

お店の内の飾り物が季節によって配置され、たとえ今のような感じの、しんみりとした秋の雰囲気が溢れている。


僕にとってこういう料理は初めてだから、何を注文すればいいかわからないので、土坂さんに聞いて、違う味を味わえるため、みんなそれぞれ違う料理を注文したほうがいいと薦められた。

すると、僕は土坂さんのお勧めの、おまかせ「花」にした。

会席料理が重んじるのは繊細さなので、量があまり多くないけれど、それぞれの味が味わえるのだ。
初めてものを食べることによって幸福な感じがした、今、写真を顧みているうちに、その味は少しずつ記憶から甦ってくる。

刺身にいつも興味を持っていない僕にとって、今回のことで、レモンとわさびを醤油に入れて混ぜてつけるのは、生臭さが取れるためだとやっとわかった。初めて刺身は甘くておいしいんだと驚いた。


ごま豆腐は最初口に入るときちょっと苦いけど、口の中からだんだんと濃厚な香りがふわっと広がってきた。このように、今回の料理はみんな一口二口で食べれるものだが、それぞれ新鮮な味がした。
餡かけをかけることによって、野菜の円やかな触感を見事に表現しきっている。いつもがぶがぶとものを食べる僕にとって、存分に目の前にある料理を満喫する前に、もう次の料理が運ばれてきて、今思うと、もったいないなと思えた。シーフードにアレルギーになるので、しかたなくえびすしをエビさんのだし巻きと交換した。


友達とそれぞれ違うセットを注文したから、運ばれてきた料理もちょっと違った。
このときようやく自分の失敗に気づいた。
この料理はゆっくりと味わうものだ。普段通りの食べ方では料理のおいしさも台無しになるだけだ。
本当のご馳走はこれから始まるのだ。ゆっくりと味わっていくのだと決めて、アレルギーを誘発するシーフードも、今度こそ、過敏を引き起こしても、少しずつ味わっていきたいものだ。





土坂さんは、料理の中に飾り物として飾られているお花や葉っぱでも、ものすごく大事そうに食べている姿を見て、見習いたい思って、真似して食べてみたら、菊の花の香りと椎茸の甘い触感は、食べるのにもったいないと思えるようになった。「もしこれっきり食べれないならどうしよう」と、これは、映画「食神」の中に、ある審査員の台詞だけど、まさに今のこの気持ちとぴったりだ。特に焼き茄子の上に、お店の特製の味噌をかけるのは、お皿まで舐めたくなるぐらいに、絶妙なデュエットになっている。

初めてお茶漬けを食べて、その中に山葵もついているのは知らなかった。
おかみさんは優しくてお茶を淹れてくれた。
日本語の不得意な僕だけど、無理に「まぼろし」という言葉を吐き出してみたが、みんなの失笑を買わせてもらった。


主な料理を次々と食べていった後に、おかみさんと世間話をし始めて、土坂さんの流暢な中国語にもいろいろ助けてもらった。土坂さんのおかげで、アイスクリームとコーヒーを招待させていただいた。
荒々しい形のしている茶碗に、苦味の中に微かな酸味を帯びるコーヒーを入れられた時に、愛情も一緒に注がれたような感じがした。一気にこの拘り一杯なコーヒーを胃の中に注ぐと、痛快そのものだ。



土坂さんの説明によって分かったが、おかみさん自身もキリストの信者で、自らメニューを書いた上に、聖書のメッセージを書き写されたカードを縁のあるお客さんにもさしあげている。
僕がその中に一枚、分かりやすいものを選んだ:「受けるより与えるほうが幸福です」、この日本語がわかるから。


明らかに僕は始めてトイレを見つけられないお客ではないようで、お店の中にこういう看板がおかれていた。


でもトイレへ行って、用便を足している中に気づいて、またもう一所に行って続けるお客さんはいるのかな?

両方の風景は全く違うぞ。(僕が半分半分していなかったけど~)

そろそろ帰ろうとしたとき、おかみさんにほかの部屋へ案内していただいて、
なるほど、ここは景色を満喫するために用意されている部屋で、十一月にもなると、山々に紅葉が色づくのだ。


創業してからもう五十年以上もあったが、今のおかみさんは二代目だが、写真の中のおじいちゃんは初代だ。


最後、特色のある名刺をつけて、今度八瀨へ寄ったら、ついでに京もみじの味を味わってみて、よければ、僕のかわりにおかみさんによろしくと伝えて、ついでに昔あの「まぼろし」料理を味わった人からの紹介だと言い加えてね。

なお、この場を借りてこんなにスペシャルな食事所を紹介してくれ土坂さんには本当にありがたくて感激いたしておりますと、言わせていただきたい。

(通駅協力感謝:エビさん、makotoさん)

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